人間関係で仕事も上手くいかない人が楽しくなる方法 ストレスに負けない人の習慣術
嫌われるのを恐れて本心を出さない人と、感情を上手に相手に伝えられる人
言いたい事を言えない人の悲しい結末
社会生活を営むうえで、本心を表に出さないほうがいい状況や場面があります。本音と建前の使い分けは、社会人に求められる大事な処世術の一つですし、時として、お世辞を言うことが功を奏する場合も多々あります。
また、どんなに正直で不器用な人でも自分の本心を見せずに、相手に適当に調子を合わせて返事をしたりする事はあるでしょう。
しかしながら、このような現実社会の中でずっと生活していると「本心は表に出すべきではない」という考え方が染み付いてしまい、本心を心の奥底に封じこめる習慣がついてしまいがちです。
とくに気が弱くて自信がない人は「自分の本当の気持ちを表に出したら、人に嫌われてしまうのではないだろうか」という不安が常にあり、言いたいことも言えなくて飲みこんでしまう傾向にあります。これは「ありのままの自分に価値がある」と自信をもてないためです。
社会のモラルや社会的立場を何より重視する人も、それに反するような感情が自分の中に芽生えると「好ましくない」と判断して心の奥底に本心を封じこめようとしてしまいます。そこには「もし本音を明かしたら他人からどう見られるか不安だ」という考えも働いているはずです。
しかし、心を開くべき相手にまで本心を隠していては人間関係は一向に深まりません。いずれ、その高い壁にぶつかる事になります。大人になれば自分の気持ちを抑えなければならない場面も多くなりますが、「本心を表に出すと嫌われる」「本音を漏らしたら軽蔑される」などと心配をしすぎるのは問題。
本心を伝える方法を考える
嫌なことを言われた時、嫌な行動をされた時、なかなか「やめろ!」と言えない人も、やはり本心を伝える方法を今一度考え直したほうかいいでしょう。たとえば、日頃同僚や友人から「本当に要領が悪い奴だな」と言われていて、自分でも世渡りが下手だという自覚と劣等感があり傷ついているのに、中々反抗出来ずそれを口に出して言えずにいたとします。
同僚や友人がそういう気持ちに気づかず、軽い調子で「要領が悪い」と言い続けていると、ある日鬱積した感情が突然、爆発する恐れがあります。「もう我慢できない」とばかりにいわゆるキレた状態になり、相手を必要以上に攻撃してしまう事に。そう、口だけでなく暴力にまで及ぶ可能性が。普段怒らない人はキレると怖いとよく言われますが、まさしくこれです。これではどちらも得をしません。
「お前にそんなことを言われる筋合いはない!」
「お前こそこんな所がだらしないだろ。俺より仕事も出来ないくせに文句ばかり言って、もうウンザリだ!」
などと怒鳴ろうものなら、同僚や友人があなたの意外な一面に受ける衝撃も大変なものです。怒りが怒りをよび、大ゲンカになって、人前で掴み合いの喧嘩になって収拾がつかなくなることもあるでしょう。ケンカをして本心をぶつけあったり殴りあうことが、漫画やドラマの様にお互いを理解しあう突破口になればいいのですが…
気持ちを抑えているばかりではいつか不満が爆発する
個人攻撃が過ぎると後戻り出来ない状況にまで陥る可能性あります。事件なんかになってからでは遅いですよね。本心を押し殺そうとし続けると、ひょんなことから抑えられていた気持ちが噴出してしまうことがあります。
制御のきかない感情をぶつけられた相手は面くらい、多くの人は「怒りにたいして怒りで応じる」結果となるでしょう。普段から攻撃されている人は理不尽ですよね。
間にうまく仲介してくれる人がいない限りは、人間関係がこじれたり破綻したりしてしまうは目に見えています。
口に出さないと相手にわからないのであれば思い切って言葉にしてきちんと伝える事が大切です。不安のあまり、気持ちを抑えてばかりいるようでは永遠に理解しあう関係を築く事は不可能です。
知らないうちに相手を傷つける人の話し方
本心を伝えるときにか肝心なのは、相手に感情を直接ぶつけて攻撃をするのではなく、出来るだけ冷静に、気持ちをそのまま述べるようにするということです。
本音を隠したがる人は「本当の気持ちを伝えたら相手を怒らせるのではないか」と思いがちです。ですが、それは違います。相手の気持ちとその場の状況を考慮しつつ、「自分はこう思っているんだ」と冷静に伝えれば大抵の人は理解しようとするはずです。怒らせるとか、嫌われるといった心配をする前に伝え方を考えてみるのが先決です。
相手が常識の通じない「非常識人」であった場合はこの通りにはいかない事も多いでしょうが…
気の乗らない頼み事や誘いを受けたときの対処法
適切な主張的行動がとれるようになれば、気後れせずに人に頼みごとをしたり、反対に頼みごとをされたときに断ったり出来る様になります。たとえば部下に頼む必要がある仕事があるのに中々言いだせず苦痛を感じるような場合。相手の立場を考慮しつつ、正当な理由を挙げて適切な指示を出せるようになれば自分自身もストレスをためこむことがなくなり、周囲からの評価もあがります。
同僚や友人をお酒や遊びに誘うときも「迷惑がられるのではないか」「変な奴だと思われるのではないか」といった妙な不安を持たずにすみます。それまで誘われる一方だったのに自分から誘うようになれば、これまでの対人関係も変わってきます。
「付き合いはいいけれど、自分からは誘ってこないな」と思われていた人でも「いい店を見つけた」「面白いイベントがあるんだけどいかないか」などと誘うようになれば、貴方への見方も変わって当然。そうしていくことで、お互いに本来の個性や好みがわかり、深い付き合いへと発展していくきっかけにもなります。
しっかりと断る事で逆に評価を上げることも
好ましくない頼みごとや誘いをはっきりと断ることも、適切な主張的行動です。たとえば、同僚からこの仕事を手伝って欲しいと頼まれたり、友人に飲みに行こうと誘われたりした時。「断ったら嫌われるのではないか」「機嫌を損ねたくないから嫌とは言えない」と自分を押し殺してまで受け入れる必要はありません。そんな状態を続けていると、ある日溜まりに溜まった鬱憤が爆発する恐れもあります。
「いままでずっと我慢してきたけど、もう限界!いつも強制的に付き合わせるのはいい加減にしてくれ!」
などと、突然責めたてるようなことになれば、相手は面食らってしまいます。あなたが嫌々応じていたとは、「まったく考えていなかった」相手からすれば、いきなりの反発に嫌われた、裏切られた様に感じるかもしれません。「普段笑顔で承諾しておきながら、腹の中ではそんな事を考えていたんだ…」と、不信感を持たれてしまいます。不信感を一度もたれてしまうと、その後関係はこじれてしまうのは当然。修復は難しくなります。
コツとしては
「断る理由をハッキリさせて相手を納得させること。感情を必要以上に出さずに、穏やかに断ること」
また誘ってもらっても問題ない相手には「自分が残念だと思っていること、また誘って欲しい事まできちんと伝える」などです。
自己主張が出来なかった人が頼みごとや誘いをハッキリ断れるようになって、逆に歓迎されたケースは多く存在します。
適切な表現さえ出来れば、対人関係が改善しあなたの評価も高まることでしょう。